サッカーのワールドカップ(W杯)アジア最終予選の中国戦とバーレーン戦に臨む日本代表メンバーが29日発表され、FC町田ゼルビアのDF望月ヘンリー海輝(ひろき)が初選出された。J1首位の町田で右サイドバックのレギュラーに定着しつつある22歳は、クラブを通じて「町田の代表として全力でプレーする」とコメントを出した。(加藤健太)

アルビレックス新潟戦でボールを運ぶFC町田ゼルビアの望月(左)©FCMZ

◆昌子らから代表の心得伝授

 この日の練習後のグラウンドでは、ともに選出されたGK谷晃生や8月に新加入したDF中山雄太、2018年ロシアW杯代表の昌子源から、代表としての心構えを聞いている姿が見られた。身長192センチの背中からは、すでに緊張する様子がうかがえた。  取材対応した黒田剛監督は、望月について「あの身体能力だからこそカバーできていることはチームの誰もが認めている」と守備面を高く評価した。その上で「素材だけで終わるか、素材が1つの日本の武器となるのか。貪欲にいろんなものを吸収しようとする精神があるのかなど最後は本人の性格が決め手になる」と期待を寄せていた。

アルビレックス新潟戦で相手と競り合うFC町田ゼルビアの望月(右)©FCMZ

 サイドバックとしては大柄な体格が魅力の望月は、国士舘大から加入した1年目の今季、G大阪との開幕戦で途中出場してプロデビューを果たした。J1で初先発した4月のFC東京戦では、持ち前のスピードを生かして右サイドを駆け上がり、アシストもマークした。

◆9月5日中国戦、10日バーレーン戦で真価発揮を

 出場機会が増え始めた5月の試合後には代表への思いを明かしたことがあった。「自分的にはまだあんまり意識していない。なれたらすごいうれしいものだけど、そこまで見据えられてないのは正直ある。目の前のことにてこずっているようでは(代表入りは)難しいと思うので、もっとここで圧倒的にならないといけない」と語っていた。

横浜マリノス戦で相手と競り合うFC町田ゼルビアの望月(左)©FCMZ

 6月の横浜マリノス戦からは先発出場の機会が多くなり、積極的にシュートを放つなどプレーに自信を深める中での代表初選出となった。  日本代表は9月5日に埼玉スタジアムで中国代表と、10日に敵地でバーレーン代表と対戦する。 

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