第69回全国高校軟式野球選手権準決勝(29日、兵庫県明石市・トーカロ球場)
○仙台商3―1開新●
仙台商が得点機を確実にものにした。今大会2試合連続完封の開新エース・渡辺瞬から3番・高島佑弥が2打点を挙げ、27年ぶりの決勝進出を決めた。
1点リードの六回表1死三塁。この回からマウンドに上がった渡辺の代わりばなをたたいた。ヒットエンドランのサインで三塁走者がスタートすると、高島が「ここで決めないと危ない展開だった。練習試合ではフライを上げてしまったので、強くたたいた」と直球を投前に転がし、貴重な追加点を挙げた。高島は八回にも2死一、二塁からのヒットエンドランが右前適時打になり、試合を決定づけた。
投げてはエースで主将の佐々木大輔が123球で1失点完投。今大会は3試合すべて2点差以内での勝利と接戦での勝負強さが光り、西山康徳監督は「そんなに力のあるチームではなかったが、守備でよく我慢して攻撃につなげられている」と選手たちの成長に目を細めた。
初優勝を狙う決勝の相手は、準決勝で大会史上最多となる1試合19得点を挙げた中京。高島は「春の東北大会決勝で(0―5で)負けた能代から19点も取っていて驚いた。能代の分まで頑張りたい」。切磋琢磨(せっさたくま)してきた東北のライバルの思いも背負い、大会3連覇を狙う絶対王者に挑む。【皆川真仁】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。