【大学日本代表-高校日本代表】高校日本代表の先発・中崎琉生=ほっともっとフィールド神戸で2024年8月28日、吉川雄飛撮影

野球・侍ジャパンU18(18歳以下)壮行試合(28日・ほっともっとフィールド神戸)

○大学日本代表7―1高校日本代表●

 夏の甲子園で優勝した京都国際のエース左腕が上々の投球を披露した。高校日本代表の先発・中崎琉生(るい)が大学生の精鋭相手に3回1失点。「ひるむことなく攻めようという姿勢がいい投球につながった」と手応えを得た様子だ。

 直球の球速は140キロ前後。大学トップレベルからすれば平凡だが、スリークオーターから投じた角度のある球は十分に通用した。

 二回は先頭から2人続いた左打者を外中心の配球で追い込み、最後は外角直球で連続の空振り三振。三回2死三塁のピンチは右の強打者の4番・渡部聖弥(大商大)の内角を直球で突き、バットをへし折り遊飛に仕留めた。

 二回の失点は中前への当たりを中堅手が後逸した二塁打が絡む不運なもので、中崎は「国際球にも慣れてきて、リリースポイントも同じ位置で投げられるようになってきた」と前向きに振り返った。

 夏の甲子園では31回を投げて33奪三振、5失点でチームの初優勝に貢献。左打者には外への巧みな出し入れ、右打者へは懐をえぐる直球がさえた。決勝翌日に代表に合流する慌ただしいスケジュールだったが、疲れも見せず「やらないといけないという使命感で動いている」と頼もしい。

 昨年、日本が初優勝したU18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)では大阪桐蔭の左腕・前田悠伍(ソフトバンク)がエースとして君臨した。まだ絶対的存在がいない中、先発起用に応え、大舞台での快投を期待させる内容だった。【長宗拓弥】

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