新しい番付を手に笑みを浮かべる新入幕の白熊(右)と、師匠の二所ノ関親方=茨城県阿見町の二所ノ関部屋で2024年8月26日、岩壁峻撮影

大相撲秋場所番付発表(26日)

白熊(二所ノ関部屋=新入幕)

 2022年夏場所の初土俵から2年あまりで新入幕を果たした白熊は、茨城県阿見町の二所ノ関部屋で記者会見した。柔和な物腰にマッチしたしこ名で人気上昇中の25歳は、弟弟子で、番付を駆け上がる関脇・大の里に「一日も早く追いつきたい」と、対抗意識ものぞかせた。

 23年秋場所での十両昇進後は勝ち星がなかなか伸びない日々が続いた。十両6枚目だった24年5月の夏場所は6勝9敗で負け越し。自身の伸び悩みとは対照的に、大の里は初土俵から所要7場所で幕内初優勝を果たした。

 大の里は中学(新潟・能生中)から大学(日体大)までの1学年後輩だ。「このままでは駄目。変わらないといけない」と焦りを感じた白熊が救いを求めたのは、地道な稽古(けいこ)だった。

 師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)の胸を借りながら、稽古場での番数を増やした。負けが込んだ場所は受けに回る取組が多かったが、7月の名古屋場所は出足が磨かれ、しっかり前に出る相撲で12勝3敗。十両優勝を果たし、二所ノ関親方も「急成長した」と目を見張る活躍を見せた。

 珍しいしこ名は、優しい外見と「北海の白熊」の異名を取った元大関・北天佑にあやかって師匠がつけたものだ。「いろいろな方から応援してもらえる白熊になれれば」と、勢いに乗る部屋をさらにもり立てる覚悟を示した。【岩壁峻】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。