●巨人2―8中日○(23日・東京ドーム)
持ち前の勝負強い打撃で、古巣に元気な姿を見せた。中日の宇佐見真吾が、一回に先取点をもたらす2点適時打を放った。
巨人の先発マウンドに上がったのは、新人右腕の西舘勇陽だった。プロ入り初の先発で、やはり力みが出たのか、連続四球などで2死満塁とピンチを招いた。
好機で打席に入った6番の宇佐見は、5球目の141キロを振り抜いた。強いゴロが一、二塁間を抜けて2人が生還。DeNAを相手に最大6点差を逆転した前夜の勢いそのままにたたみかけ、先手を奪った。
活躍はこれだけで終わらない。2死二塁で迎えた七回の第4打席、外角寄りの緩い変化球にタイミングを合わせて強振すると、会心の打球は右中間スタンドの中段へ。今季1号2ランで、詰めかけたファンに力強い打撃を見せつけた。
城西国際大からプロ入りして9年目を迎えたが、ここまでの道のりは決して平たんではなかった。ドラフト4位で巨人に入団したものの出場機会に恵まれず、2019年のシーズン途中で日本ハムに移籍。22年にはプロ入り最多の81試合に出場したが、翌23年に2回目のトレードで中日に移った。3球団を渡り歩いた苦労人が、徐々にその存在感を強めている。【川村咲平】
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