パリオリンピックの金メダリストが協会を批判。
韓国で大きな騒ぎとなっています。

騒動の主役は、バドミントン女子シングルスで金メダルを獲得したアン・セヨン選手(22)。

シングルスでは、韓国バドミントン史上28年ぶりとなるオリンピックの金メダリスト誕生に、アン選手だけでなく観客席も大興奮でした。

しかし、試合後に行われたインタビューで一転、バドミントン代表チームを公然と批判したのです。

アン選手:
私の負傷は思ったより深刻な状態だったのに、代表チームはとても軽いものだと判断したのです。その瞬間とても失望し、忘れる事ができません。

さらに、アン選手は一部メディアに対し、バドミントン協会の体制批判に加えて次のような発言をしたといいます。

アン選手:
発言は、初めて代表に選ばれた時(2018年)から準備していました。私が目標を定めて夢をかなえる原動力になったのは怒りでした。

現地メディアによると、バドミントン協会と代表チームに対する不信感が決定的となったのは、2023年に負傷した右ひざの治療についてです。

バドミントン協会や代表チームは、アン選手のひざのけがの程度を軽傷と判断し、国際大会出場を推し進めたといいます。

しかし、実際の診断はオリンピックまでに完治が難しいというものでした。

他にも“信頼できない状況”がいくつか発生したことが、金メダル獲得後の爆弾発言につながったということです。

さらに、騒動を一層エスカレートさせる出来事が決勝の翌日に起きました。

パリで行われた韓国メダリストたちの会見の場にアン選手の姿がなかったのです。

金メダリストであるアン選手の欠席理由について、バドミントン協会側は「個人的な問題」などと回答。

しかしその後、欠席したアン選手本人が「待機しろと言われていた」などと説明したと報じられ、騒動がさらに過熱しました。

そうした中でアン選手を含む韓国バドミントン代表チームが帰国しました。

空港で待ち構えていた報道陣に対し、アン選手は騒動の発端となった発言の意図を次のように説明しました。

アン選手:
私は戦おうとする意図ではなく、本当に競技だけに専念したい気持ちを訴えたく、このように理解してほしいという気持ちで申し上げたんです。

記者からの質問に応じ、「協会や所属チームとしっかり話す」などと話し、騒動は収束に向かうかと思われましたが…。

記者が質問しているにもかかわらず、突然、関係者がアン選手の手を取り連れ出したのです。
報道陣やファンが後を追い、空港内は騒然としました。

しかし、アン選手は立ち止まることなくバスに乗り、立ち去りました。

その後、韓国バドミントン協会は10ページにわたる資料でアン選手の主張に反論しました。

韓国バドミントン協会:
協会で何か過ちをたくさんしたように見られていますが、報道資料を見れば理解できる部分が多いと思います。

22歳の金メダリストと協会側の食い違う主張。
オリンピックは閉会しましたが、両者の攻防はしばらく続くとみられます。

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