パリ五輪レスリングで桜井つぐみ選手(22)=香南市出身=が金メダルを獲得したのに続き、幼なじみの清岡幸大郎選手(23)=高知市出身=も11日、優勝を決めました。

2人に幼少時からレスリングを教えてきたのが、桜井選手の父でもある優史さん(48)です。弟子2人による《ダブル金》という快挙が決まった清岡選手の決勝直後に話を聞きました。

桜井優史さん:
ここを目指してやってきたんですけど、2人ともすごいことを成し遂げたなと思います。

幸大郎に関しては本当にいい仕上がりで、「つぐみが取れば幸大郎は取るだろう、頑張るだろう」ということは思っていた。最初の試合がどういう試合ができるかというところが少し不安だったんですけど、そこをいい形で勝ってですね。そこからもしっかり自分のレスリングをして。

幸大郎はどんどん、どんどん成長する選手です。相手が強ければ強いほど成長して、覚醒するような成長を見せる選手です。去年の明治杯で負けてからの半年間で大きく成長して、オリンピック決めてからの4カ月でさらに、オリンピック予選の時よりも強くなってきて、本当に成長してたので。

決勝戦の相手も非常に調子が良くて、圧倒的に厳しいブロックを勝ち上がってきて、「どうかな?」と思うところもあったんですけど、強い相手に対して、それを上回る戦いができるのが幸大郎のすごいところ。その本領をこの大きな舞台で発揮してくれて、本当に良かったなと思います。最後まで粘り強く泥臭く戦う幸大郎のレスリングができたことが最大の勝因だと思います。

2人とも小さい頃の夢が「オリンピックの金メダリストになる」ということでした。そこから目の前の目標を一つ一つ頑張ってくるようにして、オリンピックが目標の状態で大学に進学をして、それぞれ本当に大変な道のりだったと思うんですけど、それをこの大きな舞台で成し遂げてくれて本当にすごいなと。本当に大したもんやなと思います。

(20年前、2人を教えた高知レスリングクラブを)「日本一の選手を育てたい」という思いで立ち上げました。そこから目の前の目標を一つずつクリアしていく中で、子供たちの夢がオリンピックになり、それが手が届くところまできて、それで今回の舞台を迎えました。

「夢を実現しよう」という気持ちはすごいなと思って、今日の試合も見ていました。2人ともあの大舞台で堂々と自分のレスリングをしっかり出す。「本当に成長したな」と感慨深いものがあります。

2人とも順風満帆なレスリング人生ではありませんでした。苦しい時期はそれぞれあったんですけど、それをしっかり乗り越える、現状としっかり向き合って苦しいところも乗り越えて。

オリンピックに向けても国内予選で勝てなくて苦しい場面があったんですけど、高校時代までにそういう苦しい場面を乗り越えてきた経験をしっかり生かして強い気持ちで乗り越えてくれて、2人の夢をつかんでくれた。「本当に大したもんだな、よくこれまで成長したもんだな」と思います。

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