大相撲の外国出身力士で初めて横綱となった第64代横綱・曙太郎(あけぼの・たろう、旧名チャド・ローウェン)さんが死去したことが11日、明らかになった。54歳だった。
米ハワイ州出身。1972年7月の名古屋場所で外国出身力士として初めて幕内優勝した元関脇・高見山の東関親方(当時)にスカウトされ、88年3月の春場所で初土俵を踏んだ。同期で後に横綱になる若乃花、貴乃花兄弟らと出世を争い、90年9月の秋場所に新入幕。関脇だった92年5月の夏場所で初優勝し、小錦に続く史上2人目の外国出身大関になった。2場所連続優勝を果たした93年1月の初場所後に横綱に昇進した。
96年4月に日本国籍を取得。98年2月の長野冬季オリンピックでは開会式で土俵入りを披露した。通算11回の幕内優勝を遂げ、2001年1月に引退。通算成績は654勝232敗181休だった。
引退後は年寄「曙」として東関部屋で後進の指導に当たった。03年に日本相撲協会を退職し、プロ格闘家に転向。同年大みそかには格闘家のボブ・サップさんと対戦して話題を呼んだ。05年にはプロレスにも参戦し、フリーのレスラーとして活動を続けた。17年4月に福岡県内であった試合後に体調不良を訴えて緊急入院し、療養生活を続けていた。
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