パリ・オリンピックの陸上短距離の米国代表、ノア・ライルズ選手=2024年8月8日、AP

 パリ・オリンピックの陸上男子200メートルで銅メダルを獲得した米国のノア・ライルズ選手は8日の決勝後の米NBCニュースとのインタビューで、6日に新型コロナウイルスの検査で陽性と判定されていたことを明かした。マスクを着用して取材に応じたライルズ選手は「この場に出てきて、銅メダルを獲得できた。こんなに誇らしいことはない」と語った。

 ライルズ選手は4日の100メートル決勝で金メダルを獲得した。5日に200メートルの予選を通過。6日早朝に起床した際に気分が悪かったため、医師の診察を受け、新型コロナの検査で陽性だった。

 しかし、ライルズ選手は7日の準決勝も勝ち抜き、8日の決勝でも3位に入った。「パニックになるなと自分に言い聞かせた。もっとひどいコンディションで走ったこともある。なるべく隔離しようと努めたが、欠場を考えたことはない」と語った。

 米国五輪委員会の広報担当者は米メディアに「ライルズ選手とチームの健康、他の競技者の安全を優先し、必要なあらゆる手続きをとった。徹底した医学的な評価をした後、彼は出場を決めた」と説明した。ただ、周囲の選手への感染対策が十分だったかは明らかではない。【ワシントン秋山信一】

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