岐阜城北の富田舜士主将(左)と智弁学園の知花琉綺亜主将=大阪市北区で2024年8月4日(代表撮影)

高校野球・夏の甲子園1回戦(7日)

岐阜城北―智弁学園(奈良)

 ナイターの甲子園を沸かせるのはどちらのチームか――。酷暑による熱中症対策で試合の開始時間を午前と夕方に分ける「2部制」が導入された影響で、開幕日の第3試合は午後6時半開始予定。照明への対応など夜の環境に適応できるかも重要になりそうだ。

これまでで最も遅い試合開始となった2021年夏の1回戦、小松大谷-高川学園。午後9時を過ぎても試合が続いた=阪神甲子園球場で2021年8月15日午後9時半、西夏生撮影

 2大会連続の初戦突破を目指す智弁学園は、奈良大会で2本塁打の佐坂悠登選手(3年)ら長打力のある打線が持ち味だ。エース左腕の田近楓雅投手(3年)は、緩急を生かした投球で試合を作って主導権を握りたい。学校統合前の岐阜三田として出場した1998年以来の夏勝利を狙う岐阜城北は、岐阜大会6試合で計21盗塁と機動力が武器だ。走力を生かして好機を演出したい。

 智弁学園の小坂将商監督は2017年のセンバツ1回戦で、午後5時5分に始まり、午後7時18分に終了した試合で勝利した経験がある。ただ、当時とは選手が違うため「分かる範囲でいろいろ言っていきたい」とイメージを膨らませる。岐阜城北も普段から放課後の練習でナイター設備を使っている。夜空での飛球の見え方によって距離感がつかみにくくなるため、照明に慣れているのは気持ち的には楽だろう。富田舜士主将(3年)も「選手でしっかりコミュニケーションを取って確認したい」と落ち着いている。

 甲子園でのナイター試合の歴史を振り返ると、これまで最も遅い試合開始は21年夏の小松大谷(石川)―高川学園(山口)の午後7時10分だった。試合終了は午後9時40分で、開始、終了とも、試合時間が確認できる第35回大会(1953年)以降で最も遅い記録となった。

 今大会の開幕日も午後4時開始予定の第2試合の終了時間によっては、第3試合の試合開始が午後6時半以降になる可能性がある。【下河辺果歩】

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