パリ・オリンピックのスケートボード女子パークで6日、今大会で全競技を通じて最年少となる11歳の鄭好好(ていこうこう)(中国)が出場した。予選敗退という結果となったが、大舞台でも一切緊張することなく、試合後は「本当に楽しかった」と笑顔を見せた。
生まれたのは、2012年ロンドン五輪で閉会式が開かれる前日だった。
スケボーを始めたのは7歳の時だ。「楽しいと聞いたから買ってみた」というのがきっかけだった。実際に始めてみると、本当に「楽しくて格好よかった」。そこからは「学校で特別な存在になりたい」との思いで練習に熱中した。
6日の予選は、ほぼ満員のスタンドから大きな歓声が湧く中で行われた。コーチのウェインライトさんが「緊張しているか」と尋ねると、「緊張? 何に? どうして?」と答えたという。
その言葉通り、予選では1回目のランから堂々とした滑りを見せた。
2回目と3回目は途中で転倒したものの、気負いのない滑りに観客からは拍手が湧いた。ウェインライトさんは「すごい子供だ。緊張の言葉の意味もわからないのだと思う」と笑う。
11歳で経験した五輪という華やかな舞台。多くの海外メディアにも注目されたが、鄭は「友達にもたくさん会えた。本当に楽しかった」。うれしそうな笑顔を絶やさず、軽い足取りで取材エリアを去って行った。【パリ金子淳】
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