奈良県に住む9歳の少年が、4日、アメリカ留学に出発しました。

サポートするのは…ドジャースの大谷翔平選手です。


■ドジャースの大谷選手が提案 「子供たちの海外への挑戦を応援するプロジェクト」

「アメリカの人に自分からどんどん話すぞ!おー!」

奈良県に住む古嵜大二朗くん、9歳。8月4日、1人でアメリカへと飛び立ちました。

初めての海外でおよそ1週間のホームステイを行います。

留学費用を支払うのは、なんと、ドジャースの大谷翔平選手。

海外で言葉に苦労した経験から、大谷選手自ら、英語教育大手のECCに話を持ちかけ、子供たちの、海外への挑戦を応援するプロジェクトが始まったのです。

【大谷翔平選手】「こっち(アメリカ)に来れば、色んな人種の人がいて、色んな国の人たちがいて、そういう人とコミュニケーションが取れるというのが、1つ楽しいことでもあると思うので。そこに語学が必要だよねっていうこと」

動画や作文の選考を経て、2万件の応募の中から100人が選ばれました。

■2万件の応募から選ばれた100人のうちの1人 “4月1日生まれ”を強みにした少年

その中の最年少が、小学校4年生、9歳の大二朗くんです。

一体なぜ、プロジェクトに応募しようと思ったのでしょうか?

【古嵜大二朗くん(9)】「人をどんどん助けて、アメリカとか行って有名になって、世界(で活躍できる)お医者さんになりたい。大谷選手も頑張ってるから、自分がやる気が出て、英語勉強しようかなって」

大二朗くんの夢は、世界で活躍する産婦人科医です。

【古嵜大二朗くん(9)】「俺が生まれるときに、産婦人科医の人にお世話になったから。おなかから赤ちゃんは生まれるから、お母さんにも影響があるから、2人のためになるから、一気に2人を助けたいなって」

実は、大二朗くん、予定日より産まれるのが早まり、4月1日に誕生しました。

この日は、いわゆる「早生まれ」として扱われるため、同じ4月生まれの人よりも、1学年「上」になります。

そのため、大二朗くんは、クラスメイトの中でひときわ小さい存在でした。

【大二朗くんの母・長子さん】「2~3歳にかけては、同じ学年に入ると、1人赤ちゃん来たみたいな感じで。お友達が4歳になっていくにつれて、色々分かってきて、3歳なんて嫌だって怒り散らして。小さいころは負けて悔しいと思っていたけども、友達が頑張っている背中を追いかけるよろこびを感じられるようになったので、むしろ4月1日生まれっていうのは強みになっているんじゃないかって思います」

「友達に負けたくない」と、人一倍勉強もスポーツも頑張ってきた大二朗くん。
プロジェクトに応募したいと言い出したのも、自分からです。

提出した作文には、こうつづりました。
「生まれた日は運命だけれども、努力で未来は変えられる」

【大二朗くんの母・長子さん】「本人が急に、『僕も行ってみたい』って言って、私は最初、半信半疑でそうなのって流していたんですけど、日を追うごとに作文を書きたい、動画を撮ってほしいと、だんだん本気度が伝わってきました」


彼の決断には、友達もびっくりです。

【同級生・奈緒斗くん】「夢のために(留学)できるのは、すごいと思う」

【同級生・勝翔くん】「お医者さんになるには、いっぱい勉強しないといけないと思うから、頑張ってほしい」

【古嵜大二朗くん】「みんながそんなこと言ってくれるんやったら、また頑張りたくなっちゃうな」


ちなみに、大二朗くん英語力は。

オンラインレッスン中をのぞいてみると…。

最初は順調でしたが、徐々に言葉が出てこなくなり…そのままレッスンが終了してしまいました。

【古嵜大二朗くん】「終わった…。難しかった。言ってることが分からんかった。(Q.アメリカでしゃべれるかな?)首かしげる(Q.もういい?)やる、英語やりたい」

まだまだ上手とは言えませんが、だからこそアメリカで頑張ろうと決意を新たにしました。


4日、少し緊張した面持ちでアメリカへと飛び立っていった大二朗くん。

【古嵜大二朗くん】「アメリカに着きました!頑張ります!」

生まれた日を理由に負けたくない。

夢への熱いきもちを胸にこの夏、大二朗くんはまた成長します。

(関西テレビ「newsランナー」2024年8月5日放送)

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