プロ野球2軍ウエスタン・リーグの「くふうハヤテベンチャーズ静岡」は2日、愛鷹球場(静岡県沼津市)で中日と対戦し、延長十回の末、0-0で引き分けた。県東部で初となるハヤテの公式戦を見ようと、平日昼にもかかわらず822人の観客が訪れ、プロのプレーを堪能した。

ベンチに戻るハヤテの選手に声援を送る少年野球チームの子どもたち=沼津市の愛鷹球場で

 ハヤテは中日を上回る6安打を放ち好機をつくったが、あと1本が出なかった。一方でハヤテは好守で見せ場をつくり、十回表2死一塁、中日の鵜飼航丞選手の右前打で本塁を狙った走者を、瀬井裕紀選手の鋭い返球で刺し、この日一番の歓声が上がった。  ハヤテの招待で試合を観戦した三島市の少年野球チーム「リトルジャイアンツ」の選手12人はグラウンドに熱視線を送り、ハヤテの選手に「ナイスピッチ」などと声援を飛ばした。捕手の小学5年吉村悠斗主将(10)は初めてプロ野球の試合を球場で観戦したといい、「地元にプロ球団ができてうれしい。また応援したい。捕手が盗塁を刺すところは送球が速かった」と目を輝かせた。  中日ファンの姿も目立ち、沼津市の会社員鈴木秀紀さん(60)は「沼津でドラゴンズの試合が見られるようになったのはうれしい」と喜び、本拠地球場以外での試合開催について「地元の球場で試合があると選手との距離が近く感じられるようになるので、いい試みだと思う」と話した。

◆「当部でも公式戦増やしたい」とハヤテ社長

 試合後、ハヤテの池田省吾社長は取材に「東部と西部で知名度がまだ足りない。今後は東部でも公式戦を増やし、野球教室などにも呼んでもらえるようになれば」と語った。  3、4の両日も愛鷹球場で両チームの対戦がある。(今坂直暉) 

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。