混合ダブルス3位決定戦 韓国ペアと対戦する渡辺勇大(奥)、東野有紗組=パリ(共同)
ここまで来られたのは、母がいたからこそだ。バドミントン混合ダブルスで東野有紗(28)、渡辺勇大(27)のペアが2日、2大会連続の銅メダルを獲得した。地元・北海道を離れ福島県の中高で過ごした東野。2人暮らしで支えてくれた母洋美さん(61)への感謝を胸に、大舞台で躍動し最高のプレーを見せた。 東野が中3の時、渡辺との即席ペアで海外の試合に出ることに。不思議と息が合い「すごくやりやすかった」(東野)。富岡高3年で出場した世界ジュニアでは表彰台に立ち「勇大君となら五輪に出られる」と興奮していた様子を洋美さんは覚えている。 東日本大震災に遭った際は母娘で一緒に避難し、高校を卒業した東野が実業団入りで東京に引っ越した後も2人暮らしは続いた。そんなある日、買い物の帰り道で東野がふいに言った。「大好きなバドミントンを続けられたのは、お母さんのおかげ。ありがとう」。洋美さんは涙を流してうなずいた。 2大会連続のメダルは十分感謝の気持ちを伝えてくれるはずだ。
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