【エルサレム、パリ共同】パリ五輪のイスラエル選手団に対し、厳重な警備態勢が敷かれている。パレスチナ自治区ガザの戦闘を巡り国際的な孤立が深まり、欧州や米国で反戦デモが広がる中、テロなどの標的となる懸念があるためだ。選手が殺害予告の脅迫メールを受け、試合会場では観客がブーイング。平和の祭典に影を落としている。  「パレスチナ解放を」。イスラエルの初登場となった24日のサッカー男子の対マリ戦。スタンドにはパレスチナの旗が掲げられ、抗議メッセージを記したTシャツ姿の観客もいた。大きな衝突はなかったが、イスラエル国歌斉唱にやじが飛び、ゴールが決まるとブーイングも起きた。会場警備には警察官約千人が動員された。  イスラエル選手団を巡っては、1972年のミュンヘン大会で選手ら11人がパレスチナゲリラに殺害される襲撃事件が発生。以降、選手団には厳しい警備が敷かれるようになった。  イスラエル・オリンピック委員会は今回、国際情勢を考慮して前回2021年東京大会から警備予算を倍増した。


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