東京都葛飾区の奥戸総合スポーツセンターで8月4日に初開催される「葛飾区長杯争奪全国選抜少年少女剣道大会」(葛飾区剣道連盟主催、毎日新聞社など後援、富山常備薬特別協賛)に、鬼高剣友会(千葉県市川市)が出場する。会員数は県内屈指の規模で、来年で創立50周年を迎える。少子化が進む中で大所帯を維持する秘訣(ひけつ)はどこにあるのか。「鬼剣(おにけん)」の稽古(けいこ)を訪ねた。【大村健一】
「基本は重視しつつ、個性に合わせた型にはめない指導がうちの特長です」。市立鬼高小の体育館で、小中学生を中心にさまざまな世代が熱気に満ちた稽古を重ねている。会長の中山憲司さん(63)は、その様子を見守りつつほほ笑んだ。
鬼高剣友会は、東京隣接のベッドタウン市川市の鬼高地区で1975年に発足。当初は10人ほどだった規模は年々拡大し、現在は幼稚園児から大人まで180人以上が所属する。小中高生だけでもその数は100人以上で、毎回の稽古は活気に満ちている。2018年には全国選抜少年剣道錬成大会(水戸大会)で小学生の団体日本一に輝き、23年も3位に入った。中学生も全国王者を出しており、強豪の地歩を確かなものにしつつある。
多くの会員を引きつける背景には、それぞれのレベルに応じた手厚い指導体制がある。竹刀を手にしたばかりの幼児たちには、大人がつきっきりで指導。一方、全国を目指す子供たちには、指導者に加えて強豪校へ進んだ高校・大学生が胸を貸すこともあり、先輩の助言を受けつつ力を伸ばしていく。
今回出場する葛飾区長杯は、今年創設の新しい大会。監督の中村裕太さん(37)は「小中学生、男女混成の大会なので、培ってきたチームワークで初代王者の称号をつかみたい」と語った。小学生主将の石井翔大さん(11)=6年=は「チームの役に立てるように頑張り、優勝を目指します」。中学生主将の山田耀陽(あさひ)さん(15)=3年=は「周りを引きつけるような試合をしたい」と意気込んだ。
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