新型コロナウイルスの影響で簡素化される以前、出場する全チームの選手たちがそろっていた開会式=東京ドームで2019年7月13日、吉田航太撮影

 19日に東京ドームで開幕する第95回都市対抗野球大会は、5年ぶりに出場全32チームがそろって開会式が行われ、ビデオ判定の対象が拡大されるなど、前回までと変更点がある。

 午後6時開始の豊田市・トヨタ自動車と浦添市・沖縄電力の開幕試合に先立って午後4時から行われる開会式は、全32チームが勢ぞろいする。新型コロナウイルス感染拡大に伴う大会の簡素化で、第91回大会(2020年)以降は、開幕試合に登場する2チームのみが参加して優勝旗返還、選手宣誓が行われてきた。

新型コロナウイルスの影響で簡素化された開会式。前回大会、選手宣誓する横浜市・ENEOSの川口凌主将=東京ドームで2023年7月14日、徳野仁子撮影

 第92回大会(21年)で初採用されたビデオ判定は対象を拡大し、アマチュア球界では初の試みとして、全ての塁でのアウト、セーフの判定などを加える。投球のストライク、ボールの判定などは対象外のままで、範囲はプロ野球の「リクエスト」制度とほぼ同じになる。

 都市対抗のビデオ判定は、当初は本塁打とエンタイトル二塁打の判定で疑義がある場合のみ適用された。第93回大会(22年)以降は一、三塁の塁審の後方のファウルライン際について、フェア、ファウルの判定と、内外野のフェンスやバックネット際の打球の捕球にも適用されるようになった。

 JABA規則・審判委員会の桑原和彦委員長は「都市対抗はアマチュア野球最高峰の大会。選手や観客の皆さんが納得できるジャッジになるように、今回ほぼすべてのプレーを対象にした。社会人野球の魅力を高めていきたい」と話している。

 試合時間短縮のために昨季から導入された「ピッチクロック」を含む「スピードアップ特別規定」は今大会も適用。投球までの秒数を電光表示する「クロックボード」は設置場所を変更し、これまで一、三塁側に設置していたものをバックスクリーン側に移し、より見やすくする。【円谷美晶】

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