山梨県富士吉田市から花束を受け取った渡辺聖未選手(右)=同市下吉田6の同市役所で2024年7月10日午後1時8分、野田樹撮影

 パリ・オリンピックの柔道女子63キロ級にフィリピン代表で出場する渡辺聖未(きよみ)選手(27)=アドヴィックス=が10日、山梨県富士吉田市役所を表敬訪問した。渡辺選手は母がフィリピン出身で、10歳から父の故郷の同市で育った。初出場した東京五輪は初戦で敗退し、「2度目の五輪は悔いのない試合をしたい」と活躍を誓った。

 渡辺選手はフィリピン・セブ島出身。富士吉田市に移ってから柔道を始め、市内にある強豪校の富士学苑高に進学した。国際大会での経験を重視してフィリピン代表を選び、2大会連続して大陸枠で五輪出場をつかみ取った。

 同市への表敬訪問は、フィリピン代表の公式ウエアを着て出席。両親や所属先の関係者らが同席した。堀内茂市長は「素晴らしい選手を富士吉田から輩出できて、柔道を学ぶ子どもたちに勇気を与えた」と激励した。

 渡辺選手は報道陣の取材に対し、「東京五輪は『悔しい』だけで終わってしまった。メダルを目指すのはもちろんだが、やってきたことを出し切りたい」と目標を語った。【野田樹】

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