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 物議を醸して大きな騒動となった判定に、当事者が言及した。スペイン代表のDFマルク・ククレジャが、ドイツ代表と戦ったUEFA EURO 2024準々決勝(日本時間7月6日)における話題のシーンについて口を開いた。

【映像】まさかのノーハンドだった衝撃シーン

 スペイン代表とドイツ代表による「事実上の決勝戦」と言われた注目ゲームは、1−1のまま延長戦に突入。疑惑のシーンは延長後半106分だった。ドイツ代表がショートカウンターから敵陣に侵入し、ボックス内でFWニクラス・フュルクルクが胸トラップからポストプレー。落としを受けたジャマル・ムシアラが、ダイレクトで強烈なシュートを放った。

 このシュートが、ボックス内でブロックに入ったククレジャの左手に直撃。ドイツ陣営はもちろんハンドによるPKを主張したが、イングランド人のアンソニー・テイラー主審はVAR担当と連絡を取ったもののハンドなしと判定した。

 サッカーのハンドに関する競技規則は年々変化しているが、現在は次のように定義されている。

「競技者の手や腕にボールが触れることのすべてが、反則にはならない。例えば、手や腕をボールの方向に動かし、意図的に手や腕でボールに触れる、手や腕で体を不自然に大きくして、手や腕でボールに触れるなどは反則になる。手や腕の位置が、その状況における競技者の体の動きによるものではなく、また、競技者の体の動きから正当ではないと判断された場合、競技者は不自然に体を大きくしたとみなされる。競技者の手や腕がそのような位置にあったならば、手や腕にボールが当たりハンドの反則で罰せられるリスクがある」

 このシーンでは、ククレジャは広げた左手にボールが直撃している。119分にMFミケル・メリーノに決勝点を奪われ敗れ去ったドイツ側からすれば到底納得できない判定で、選手はもちろんメディアやファンも判定に様々な苦言を呈していた。

 そんな中でククレジャは、現地時間7月7日の記者会見で問題シーンについて言及。『ESPN』などが伝えている。まず、ハンドについては次のように語った。

「ボールは僕の手に当たった。でも、審判はすぐに『ノー、ノー』と言っていた。だから僕は冷静になれたよ。専門家がハンドじゃないと言うならば、それはハンドではない。それで終わりさ。疑問があることは理解している。でも、ハンドに関する話はもううんざりだ。肯定派も否定派もいる。でも、ドイツが勝っていたら、そんなことは話題にならなかっただろうね」

 さらにククレジャは、開始8分でMFペドリに強烈なタックルをかまして負傷退場に追い込むなど、ハードなプレーが目立ったドイツ代表のMFトニ・クロースについて口を開いた。

「僕らからすれば、(ペドリへのタックルで)クロースが警告を受けなかったこと、そしてその後に退場させられなかったことについて、文句を言うこともできただろう。結局、我々は彼らより1点多く取って勝ち進んだ」

 元々はホセ・ルイス・ガヤの代役として招集されながら、レギュラーの座を掴み取って攻守で躍動する今大会のククレジャ。フランス代表と激突する準決勝(日本時間7月10日早朝4時キックオフ)でスペイン代表はCBロビン・ル・ノルマン、右SBダニエル・カルバハルという主力を出場停止で欠くだけに、左SBのククレジャにかかる負担と期待はなおさら大きなものとなりそうだ。

(ABEMA/UEFA EURO 2024)

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