茨城県土浦市の土浦日大高で8日、パリ・オリンピックでスケートボード女子パークに日本代表として出場する通信制課程1年、草木ひなの選手(16)の壮行会が開かれた。体育館に集まった全日制、通信制の生徒約1950人を前に、草木選手は「(5位入賞し五輪出場を確実にした予選シリーズ最終戦の)ブダペスト大会のように、楽しんで悔いが残らないように戦いたい」と笑顔で語った。
つくば市出身。8歳から競技を始め、国内外の大会で活躍。日本選手権は2021年から史上初の3連覇を果たし、世界に挑んだ23年9月の中国・杭州アジア大会では初出場にして金、同年10月の世界選手権で銀を獲得した。猛スピードで滑走する姿から「鬼姫」の異名をとり、高さのあるエアが武器。世界ランキングは現在5位。
この日、生徒らの拍手に迎えられ、やや緊張した面持ちで入場、チアや応援団らの激励を受けた。生徒会副会長で2年の斉藤咲希さん(16)は生徒を代表し「世界で戦う生徒が(母校から)出たのはうれしい。五輪でもひなのさんの軽快で伸びやかなパフォーマンスを楽しみにしている」とエール。1年の岡田花絵さん(15)から花束を贈られると、満面の笑みがこぼれた。
壮行会後、報道陣の取材に応じた草木選手は「壮行会が楽しすぎて今頭の中がパーになっている。応援が力になった。気負わず楽しんで、やりきった姿を皆に見てほしい」と語った。チアや応援団による激励は初めてだといい、「やっと(同校の)高校生になったと実感できた」と声を弾ませた。パリへは7月下旬に出発する予定という。
同校によると、現役生による五輪出場は1996年のアトランタ五輪柔道女子66キロ級の一見理沙選手以来、2人目。【鈴木美穂】
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