プロ野球・巨人

ヤクルト―巨人(5日・神宮)

 巨人の7番・岸田行倫が、一回の2点適時打に、三回には犠飛。捕手ながら序盤に3打点を挙げて、チームを勢いづけた。

 一回は2点を取り、さらに2死二、三塁。カウント1ボール2ストライクから「追い込まれていたので食らいついていった」と真ん中付近の失投を見逃さずにとらえた。左前適時打で走者2人が生還し、「いい追加点になってよかったです」と喜んだ。1点を追い上げられた直後の三回にも、1死一、三塁できっちりと中犠飛を放ち、先発の戸郷翔征をもり立てた。

 今季、就任した阿部慎之助監督がシーズン序盤から悩んだのが、自らも経験した捕手の起用法だ。強打が売りの大城卓三、球界屈指の強肩・小林誠司といった名のある選手がいるなかで、現在、岸田が定位置をつかんでいる。

 大城は持ち味の打撃に苦しむ時期が長く、小林はもともと打力が高くない守備型。対して、岸田は攻守にバランスが良く、重宝されている。

 今季の出場は49試合目で、キャリアハイだった昨季の46試合を超えた。この日のように下位打線で存在感を見せれば、先発出場の機会は増え続けることだろう。【岸本悠】

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