市民から寄せられた激励メッセージをまとめたアルバムを、市のマスコットキャラクター「まいりゅう」から手渡された楢崎智亜選手(右)=茨城県龍ケ崎市で2024年7月4日午前10時9分、鈴木美穂撮影

 パリ・オリンピック代表に茨城県内から多くの選手が選ばれ、表敬訪問や壮行会で活躍を誓っている。

 龍ケ崎市在住のスポーツクライミング男子代表、楢崎智亜(ともあ)選手(28)の激励式典が4日、市役所であった。市民らが寄せた約500枚のメッセージをまとめた冊子や特別奨励金の目録を手渡された楢崎選手は「応援は励みになる。チャレンジャーの気持ちで全力でやる」と大舞台での健闘を誓った。

 栃木県出身。兄の影響で10歳ごろに競技を始め、高校3年でワールドカップに出場。卒業後、プロに転向し、2016年にボルダリングの世界選手権で日本人初の優勝を果たした。独自のステップを編み出し国内外でタイトルを獲得。同市には、東京五輪銅メダリストでプロフリークライマーの野口啓代さん(35)との結婚を機に移住し、市内のジムなどを拠点に練習する。

 来庁を市民や職員約100人が拍手で出迎え、「龍ケ崎ふるさと大使」に任命された。

 萩原勇市長が「金メダルを取った楢崎選手が見たい。市民と応援している」と鼓舞すると、楢崎選手は「残り1カ月。体を良い状態にするだけでなく、プレッシャーをはねのけ、頭もクリアに(試合に)臨みたい」と語った。また応援メッセージを読み、「子供たちの『がんばれ』『好き』が心に刺さった。好きでい続けてもらえるよう改めて頑張る」と笑顔を見せた。

 市は8月9日、決勝戦のパブリックビューイングを市公共施設で予定している。【鈴木美穂】

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