大会2連覇を果たした日本製鉄鹿島の選手たち=茨城県日立市の日立製作所野球場で2024年4月17日午後3時13分、磯貝映奈撮影

社会人野球第46回JABA日立市長杯決勝(17日・日立製作所野球場)

○日本製鉄鹿島4-1三菱重工East●

 大会2連覇を果たしたチームを勢い付けたのは、日本製鉄鹿島の3番・樫村昌樹選手の一振りだった。

 同日午前にあった準決勝では、3打席連続2ランを記録するなど4打数4安打7打点と大暴れ。大きな期待を背負って迎えた決勝だが、「自分が出れば後ろの選手も続いてくれる。つなぐことだけを意識した」と一回2死、先制点につながる右越え三塁打を放ち、ベース上で両手を突き上げた。

 昨季は2番や下位を打ち「長打を狙いすぎて空回りしていた」。打撃の弱点を克服するため、ひと冬かけてフォームを改造した。社会人選抜チームに招集され台湾に遠征した際には、ヤマハの網谷圭将選手に無駄な動きをなくすようにとアドバイスをもらい、シンプルなスイングを意識するようになった。すると春のオープン戦では本塁打を連発し、主軸を任されるようになった。中島彰一監督も「いい選手の刺激を受けて、大きく成長して帰ってきてくれた」と成長ぶりに目を細める。

 チームは、3月の東京スポニチ大会では3試合で3得点に終わったが、樫村選手の勢いに後押しされ、準決勝では11安打7得点、決勝では9安打4得点と打線が奮起した。「今季はチームを引っ張れる存在になりたい」。都市対抗予選を見据え、決意を新たにした。【磯貝映奈】

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