今夏のパリオリンピック・バドミントン競技には、東北地方にゆかりの深い選手たちの出場が決定している。青森県出身で男子シングルスの奈良岡功大選手(22)=NTT東日本=と、秋田県出身で女子ダブルスの志田千陽(ちはる)選手(27)=再春館製薬所=が28日、それぞれ地元で抱負を語った。
奈良岡選手は、青森市の浪岡体育館で壮行会に臨んだ。後輩からのエールを受け、「苦しい場面も今日のことを思い出して一戦一戦頑張りたい」と意気込みを語った。
会は母校の同市立浪岡中が主催し、近隣小の児童や、母校である県立浪岡高の生徒らも合わせて計約500人が集まった。奈良岡選手は同校吹奏楽部の演奏に合わせて入場。生徒会長の斉藤航平さん(15)が「浪岡地区の児童生徒一同、奈良岡先輩の五輪での活躍を心から願っています」とあいさつした。
奈良岡選手は児童生徒らを前に「浪岡から世界で戦える選手になるという目標を掲げてきた」と振り返り、「青森に元気と勇気を届けられるよう最善を尽くす」と決意を述べた。
今後は7月2日からカナダで開催される大会に出場後、フランスへと出発する。初の五輪に向けて「直近の大会で準優勝となり、うまく調整できている」と手応えを口にした。
志田選手=秋田県八郎潟町出身=は同県の佐竹敬久知事を表敬訪問した。「五輪でメダルを取ることを目標にここまでやってきた。メダルを取って戻ってこられるように頑張りたい」と抱負を語った。
志田選手は町立八郎潟小時代にバドミントンを始め、青森山田中、高を経て強豪の再春館製薬所に進んだ。同社所属の松山奈未選手(26)とペアを組み、世界ランキングで3位(4日時点)につけている。
八郎潟町出身のオリンピアンは5人目で、金メダリストが2人いる。志田選手は「金メダルを取るのは本当にすごいこと。そこに並べるように一生懸命頑張りたい」と力を込めた。
女子ダブルスは開会式翌日の7月27日に始まり、8月3日に決勝が行われる。【江沢雄志、高橋宗男】
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