○阪神8―1中日●(27日・甲子園)
阪神の「1番」に近本光司の名前はなかった。最も信頼度の高いリードオフマンの欠場は貧打の深刻さを物語る。岡田彰布監督から責任を問われることが多い1、2番だが、この日は2番・中野拓夢の二塁打から一気に打線がつながった。
七回だ。先頭の中野が甘い直球を左中間方向へ運ぶ二塁打で出た。「その前の打席で低めのフォークを振らされて三振だったので少し高めを狙い、低めの見逃し三振はしょうがないと割り切った」。中野の足も生き、相手野選を誘って無死一、三塁となると、大山悠輔からの3連続適時打で4点を先取した。
昨季は打てて足も使える近本と中野の1、2番コンビが出塁して得点に絡んだが、今季はともに振るわない。前夜は2人で合わせて12打数で1安打に終わり、岡田監督は打線の組み替えを決断した。
中野は「チームに点が入らない時は『1、2番が』と言われることが多いんで」と責任を口にする。ただ、「今日は(1番が)島田(海吏)さんでしたけど、近本さんが戻ってきた時もしっかり2人でチャンスメークしたい」。実績ある2人の働きが今後の鍵を握る。【荻野公一】
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