プロ野球・オリックス

オリックス―ソフトバンク(27日・京セラドーム大阪)

 苦しむチームを勇気付ける投げっぷりだった。左大胸筋を痛めて離脱していたオリックスの左腕・宮城大弥が50日ぶりに登板し、5回無失点と力投を見せた。

 好調のソフトバンク打線に対し、果敢に腕を振った。二回は味方の失策から1死一、三塁のピンチを背負ったが、7番・甲斐拓也を二直、8番・広瀬隆太を二飛に仕留めた。いずれも持ち味とする右打者の内角を突く150キロ前後の直球が効果的だった。

 被安打2、6奪三振で、5月8日の楽天戦以来の復帰戦とは思えない好内容。「投げている感覚もよかった。自分の役割は果たせたのかなと思う」と納得の出来だった。

 沖縄・興南高からプロ入りして5年目だが、けがによる長期離脱は初めてだ。低迷するチームの力になれていなかった。「投げて勝ちたい試合もあった。応援するしかなかったので、不思議な感覚だった」。悔しさを胸に地道にリハビリに取り組み、勝負の場に帰ってきた。

 大黒柱だった山本由伸が米ドジャースに移籍し、エースの働きが期待されるシーズン。チーム同様、宮城もまだまだ、パ・リーグ4連覇への挑戦を諦めてはいない。【石川裕士】

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