ロッテ―西武(16日・ZOZOマリンスタジアム)
球場の名物である強い逆風をものともせず、力強い打球はぐんぐん伸びた。西武の山村崇嘉が、今季1号となる逆転3ランを放った。
六回までチームは1安打に抑えられ、自身も2三振に倒れていたロッテの先発・唐川侑己が降板した直後の七回だった。二つの四球で2死一、二塁。フルカウントまでもつれた6球目、外角低めの直球をフルスイングで引っ張った。
「コンパクトなスイングを意識しながら、ボールを強くたたく」とイメージ通りの一打は、ロッテファンで埋まる右翼席に一直線で飛び込む3ラン。ため息が響く球場のダイヤモンドを悠々と一周し、「どうにか一本という気持ちだった」と振り返った。
神奈川・東海大相模高からドラフト3位で西武に入団して4年目。昨季は初めて1軍の舞台に立ち、シーズン最終盤には2試合連続本塁打を記録するなど、長距離打者としての頭角を徐々に現し始めた。今季は新たに外野守備に挑戦し、定位置確保に向けて必死に取り組んでいる。
西武は5位に終わった昨季、リーグ最少だった得点力が大きな課題だった。投手力はもともと定評があるだけに、21歳の若きスラッガーが覚醒すれば、躍進への大きなプラス材料になる。【川村咲平】
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