Hondaから移籍し今季はHonda熊本でプレーする米倉貫太投手=北九州市民球場で2024年5月10日、藤田健志撮影

 社会人野球の第95回都市対抗野球大会九州地区予選(日本野球連盟九州地区連盟、毎日新聞社主催)が25日に開幕し、沖縄セルラースタジアム那覇(那覇市)とアグレスタジアム北谷(沖縄県北谷町)で行われる。10年ぶりの沖縄開催で、7日間にわたり、12チームが二つの代表枠を争う。新加入選手にとっては、初めて九州地区予選での都市対抗代表を懸けた戦いを迎える。

 9年連続の都市対抗出場を目指すHonda熊本(熊本県大津町)には、Hondaから右腕・米倉貫太投手(23)が加入した。最速151キロの直球に加えて、スライダー、カーブ、フォークと全ての変化球でカウントが取れるのが持ち味だ。

 「戦力として(Hondaでは)機能していなかった。地元が福岡なので移籍は即決だった」と米倉投手。今年1月にチームに完全合流してからは先発も任されており「楽しい」と充実した日々を送る。Honda熊本は2年連続で社会人野球の最多勝利投手賞に輝いた片山雄貴投手(30)もHonda鈴鹿からの移籍組で、他チームで埋もれていた選手を再生する役割を果たしているだけに、米倉投手も「もう一度チャンスをもらった。いろんなことを取り入れてやってみようと思う」と前向きだ。

ハナマウイから移籍し今季はKMGホールディングスでプレーする福田琉晟投手=北九州市民球場で2024年5月9日、藤田健志撮影

 7年ぶりの都市対抗出場を狙うKMGホールディングス(福岡市)には2023年10月にハナマウイから福田琉晟投手(24)が移籍した。身長169センチと小柄ながら最速は152キロ。しかし、KMGホールディングスに加入後は先発を務めることもあり「テンポ良くコントロールを重視している」と、球速を抑えた投球スタイルにモデルチェンジしている。

 「新鮮なことばかりで、毎日練習できるのがいい」と福田投手。九州地区予選に向けては「使い勝手のいい投手になりたい」と先発、救援にフル回転するつもりだ。

 西部ガス(福岡市)には福岡大時代に九州六大学野球ベストナインに5度輝き、4年秋には最優秀選手賞と打点王にも輝いた園田恵大選手(22)が加わった。

JABA九州大会では全3試合に1番・中堅手で先発出場した西部ガスの園田恵大選手=北九州市民球場で2024年5月7日、藤田健志撮影

 JABA九州大会では全3試合に1番・中堅手で先発出場し、日本生命戦では左翼方向に2安打を放ち「塁に出るために逆方向を意識した」。持ち味である50メートル走を6秒前半で走る俊足を生かす打撃スタイルを構築している。西部ガスは1次予選が免除だっただけに、初めての都市対抗予選に向けて「第1代表を取りたい。チームが勝つために貢献できることがあればやりきりたい」ときっぱりと語る。

 入場料は大人1000円、チーム券500円。高校生以下は無料。日程が順調に進めば本大会出場を決める第1代表決定戦は30日午後1時、第2代表決定戦は31日午前10時から、沖縄セルラースタジアム那覇で行われる。【藤田健志】

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