パリ五輪に向けて、18と19日、群馬県で体操のオリンピック最終選考会が行われ、福井県勢では、共に鯖江高校出身の宮田笙子選手と杉野正尭選手の2人が内定しました。競技を振り返ります。
          
まずは18日土曜日、宮田選手は大会直前に左足を痛め、テーピングした状態で試合に挑みます。
  
最初の種目は得意の跳馬です。難易度を落とした演技でユルチェンコ2回ひねりを選択し、着地をしっかりと決め、トップタイの高得点をマークします。
  
続く段違い平行棒は、着地をピタリと決めてトップをキープします。平均台も全体3位とまとめ、大きなミスなく最後の床を迎えます。
  
最後は、足に痛みがあったという宮田選手ですが、冒頭で大技を見せます。H難度の大技・チュソビチナを成功させます。
 
宮田選手は、日本のエースとして最後まで力を出し切り、大会3連覇を達成。見事オリンピック代表内定を勝ち取りました。「納得のいく演技で締めたかったが、パリでさらに磨きをかけて頑張っていきたい。いい年も悪い年もあったが、今年は絶対いい年にしたい」と意欲を見せていました。
  
また、19日日曜日に行われた男子では、鯖江高校出身の杉野選手が渾身の演技を見せました。
  
得意のあん馬では、両手をお腹の前において3回まわる大技を見せます。H難度のコンバインを決めて勢いに乗ります。そして、鉄棒でも連続で離れ技を決めるなど高得点をマーク。
  
選考会の順位は全体の5位だったものの、あん馬や鉄棒の高得点が評価され、チームへの貢献度枠で初めてのオリンピック代表を獲得しました。
    
体操のオリンピック代表に県勢で内定したのは、女子が宮田笙子選手19歳です。京都市出身、鯖江高校で体操の技を磨くため中学3年生の時に転校し、大学生となった今も鯖江を拠点に練習を続けています。2022年の世界選手権では、平均台で銅メダルも獲得しています。
 
男子の杉野正尭選手は、三重県出身の25歳。鯖江高校体操部出身で福井で3年間体操の技を磨きました。現在は、鹿児島を拠点に活動しています。今回のオリンピックでは、あん馬や鉄棒のスペシャリストとして選出されました。体操日本男子団体のライバル中国はあん馬が苦手で、杉野選手の活躍がメダルの鍵を握ります。
 
2人のパリオリンピックでの活躍に注目です。
        

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