大相撲夏場所4日目(15日、東京・両国国技館)
○大の里(突き落とし)若元春●
初土俵から所要6場所で新三役に昇進した大の里が、相手十分になりながらも関脇・若元春を破った。昭和以降で2位のスピード出世を果たした23歳の新小結は「本当に体が動いている」と好調さを口にする。
立ち合いはもろ手で突いて右を差しに行ったが、相手得意の左四つに組まれた。それでも「止まったらダメ」と冷静だった。動きの中から勝機を見いだす。最後は左からの突き落としを決めた。「流れでもぎとった勝ち」と振り返りつつ「内容は良くない」と反省も忘れない。
初日に横綱・照ノ富士を破ったが、2日目に師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)の弟弟子でもあった高安に押し出しで敗れた。「負けて気持ちが吹っ切れた部分がある」。その後は気持ちを切り替えて土俵に臨めているという。
1月の初場所の新入幕から2場所続けて11勝を挙げて三賞を獲得し、先場所は終盤まで優勝争いに加わった。「基本は前へ前へという意識。一日一番に集中して頑張りたい」と大の里。1横綱1大関が休場し、残る3大関も4日目にしていまだそろっては白星を挙げていないだけに、大物感漂うホープへの期待は日増しに高まっている。【武藤佳正】
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