6回、満塁本塁打を放つソフトバンク・山川穂高=ベルーナドーム(加藤圭祐撮影)

ソフトバンク11-2西武(13日)

ソフトバンクの新大砲が古巣相手に力を見せつけた。六回1死満塁、山川がスライダーを左翼席へと運んだ。「本当に何とかという(気持ち)」。ホームイン後、ベンチ前で披露した恒例の「どすこいポーズ」に、西武ファンからはブーイングが起こった。

1本では終わらない。八回にも満塁本塁打を再び左翼席へ。「理想通り」という完璧な当たりだった。2打席連続の満塁弾は2006年の二岡(巨人)以来、2人目で、パ・リーグでは初。2度目の「どすこいポーズ」は控えめだった。

今季、西武からフリーエージェント権を行使してソフトバンクに加入。移籍の際は自身の不祥事もあり、批判を浴びた。初めて古巣の本拠地に乗り込んだ前日12日の試合も、打席に入る度に西武ファンから大ブーイングを受けていた。

そんな中でも代名詞の「どすこいポーズ」は貫いた。柳田、甲斐らから「本塁打、打ったらやってね」と言われていたという。「一緒に戦っていく仲間と盛り上がる一つの方法。一度、やり始めたので、やめるまでやれたら。2本目は本当に迷って小さめで」と言葉を選びながら思いを明かした。

10年間、本拠地としていた球場で放った2本のグランドスラム。「安打より本塁打の方が僕は乗れる」。ソフトバンクの一員として貢献し続ける覚悟がにじんだ。(神田さやか)

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