◆リーグ最長、最寄り駅から徒歩1時間の「秘境」
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◆「普通のやり方では勝てない」世界観を作り込み
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試合前に笑顔を見せる町田の岡田敏郎運営・広報部長(右)=東京都町田市で
「逆手に取っちゃえばいいじゃん」。プロデューサーで運営・広報部長の岡田敏郎さんは天空の城と冷やかされていることを知り、会議でこう発言した。 過去にJ2草津で試合運営に長く携わり、見せ方のノウハウは分かる。神奈川県と隣接する地域の東京のクラブとして「周りにたくさんのJクラブがある。普通のやり方では勝てない」。町田でしかできないことを考え、武器として磨いた。 3日のJ1柏戦。来場者を迎えるレンガ調の門からスモークが噴き出し、子どもたちが「勇者になった気分」と楽しそうに通っていた。異国情緒あるBGMが流れ、グッズ売り場には「武器・防具屋」の看板。試合開始前のピッチでは、マントを羽織った男性がサッカーゴールより大きな旗を振って駆け回り、選手入場を盛り上げた。![](/uploads/images/20240511/0d1bda1ff480f6e594.jpg)
「武器・防具屋」と名前が付いたグッズショップ
昨季からチームの指揮を執る黒田監督が掲げるサッカーと同じく、岡田さんのこだわりは「いかに徹底するか」。武器・防具屋でユニホームを購入した客には、受け渡し時に「今すぐ装備しますか」と声をかけるマニュアルがある。売り場などの派遣スタッフにもベージュのジャンパーを用意して雰囲気を統一。取材に来るメディアへの来場案内の文言も「ご来城は~」とぬかりない。◆アクセス悪さ、乗り越えて来てくれるサポーターづくり
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旗を振るスタッフ
東京Vのフロントで集客の経験もある城西大経営学部の佐々木達也教授は「クラブには試合以外の部分で客を満足させるサービスが求められる」と指摘。「それが、アクセスの悪さを乗り越えてでも駆け付けてくれるコアなサポーターづくりにつながっていく」と話す。 プロジェクトに懸ける思いを、岡田さんは「チームの成績にかかわらず、行きたいと思ってもらえることが大切。クラブが盛り上がって地域に恩返しをしたい」。地元ファン・サポーターとの絆を深めるべく、地道に「築城」を続ける。 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。