人気観光スポットでもある夫婦(めおと)岩を結ぶしめ縄を張り替える「大注連縄(しめなわ)張神事」が5日、二見興玉神社(三重県伊勢市二見町)で行われた。ゴールデンウイークで参道を埋め尽くすほどの多くの参拝客や観光客らが見守る中、神職や氏子約20人が、潮が引いて完全に水面上に姿を現した二つの岩に、太鼓や木遣(きや)り歌に合わせ、新しい縄を約9メートル離れた両岩の間に結びつけた。
しめ縄は波や潮風にさらされるため、5、9、12月の年3回張り替えられ、今回は今年初めてとなった。1本は長さ約35メートル、太さ約10センチ、重さ約40キロで、昨年までは5本がかけられていたが、岩の保護や保全のため、今回から3本になった。
この日は、夫婦岩の東約700メートル沖合の水深約2メートルの海底にあるご神体「興玉神石」も海面下に黒く見えた。祢宜(ねぎ)の尚孝之さんは「この時期に興玉神石が見えることは珍しく、神石を望みながら神事ができたことは感無量」と話した。
神事を見守った愛知県瀬戸市から友人と訪れた木全斉子さん(60)は「今日、張り替えがあるとは知らず、全くの偶然。なかなか見られないことなので運がよかった。良いことがあるかも」と友人と笑顔で話していた。【大竹禎之】
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