大阪府警本部

 大阪府警は2日、府内の50代女性が2670万円をだまし取られる特殊詐欺の被害に遭ったと発表した。SNS(ネット交流サービス)のビデオ通話で、警察官の制服に似た格好の男性が登場。犯罪捜査名目で送金を指示されたため、信じて現金を振り込んでしまったという。府警は「これまでほとんどなかった手口」として注意を呼び掛けている。

 特殊詐欺捜査課によると、女性のスマートフォンに4月、岡山県警の警察官を名乗る男性から電話があった。男性は、取り調べのために岡山に来るよう要請。女性が行けないと伝えると、ビデオ通話を求めてきた。

 ビデオ通話が始まると警察のような紺色の制服姿の中年男性が現れ、警察手帳のようなものを女性に見せた。女性は「口座が犯罪に利用されている。このままでは逮捕される」などとSNSでメッセージも送られたことから、家族に相談。家族も捜査だと信じ、計2670万円を指定された口座に振り込んだ。送金後に男性側と連絡が取れなくなり、府警に相談した。

 府警によると、府内では3月末以降、同様の手口の詐欺被害が他にも4件確認されているという。【岩本一希】

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