官製談合事件を巡り逮捕された福島県石川町長の塩田容疑者。数年前から当時の業者2人に入札情報を漏らしていたとみられている。
「現在午後6時頃です。捜査員が石川町役場へと入っていきます。これから役場内で家宅捜索が行われます」
4月30日午後6時すぎ、汚職事件などを担当する福島県警察本部捜査二課の捜査員など約20人が石川町役場に家宅捜索に入った。目的は2年前、町が発注した道路工事の入札に関する資料などだ。
5月1日午後0時35分頃、「塩田容疑者を乗せたと思われる車が、いま郡山警察署を出て行きます。中の表情までは見ることができません」
1日送検された石川町長の塩田金次郎容疑者(76)。
2022年、町道116号線の改良工事の入札で土木会社の取締役と社員だった2人に秘密事項の予定価格を教え、落札させた疑いが持たれている。
福島テレビ・浅野晋平記者:「関根容疑者と添田容疑者が勤務していた会社の従業員は、官製談合について、何も知らず驚いたと話していました。また、2人は入札を担当していて、他の従業員は関与していなかったということです」
塩田容疑者からの情報を受けて工事を落札した疑いで逮捕された関根徳夫容疑者(69)と添田保雄容疑者(63)。2人が入札を担当し、2023年7月に会社を退社したという。3人を知る人物は「関係はうすい?知らない」と話す。
捜査関係者によると、逮捕前の任意の調べや押収した証拠品などから塩田容疑者は数年前から入札情報を関根容疑者と添田容疑者に漏らしていたとみられるということだ。
2人が勤務していた当時、志賀建設は令和3年度から令和5年度まで町発注の入札を7件受注し、予定価格に対する落札額の平均は約97%となっている。
町長の塩田容疑者は秘密事項の予定価格をなぜ漏らしたのか。警察が事件の経緯や動機などを詳しく調べている。
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