2年前、広島県福山市の水路に4歳の男の子が転落し死亡した事故で、両親が市の安全対策が不十分だったとして損害賠償を求めていた裁判は今月25日、市が4700万円の解決金を支払うことで和解が成立しました。
この事故は2022年11月、福山市緑町の公園に遊びにきていた当時4歳の男の子が、遊歩道沿いにある水深1.4メートルの水路に転落し死亡したものです。
事故をうけて両親は2023年5月、水路を管理する福山市の安全対策が不十分だったとして、8565万円の損害賠償を求める訴えを起こしていました。
市側は2023年6月の第一回口頭弁論で請求の棄却を求め、その後は非公開で協議が続いていました。
先月、市は「一定の責任がある」として過失を認め、両親に4700万円の解決金を支払う意向を明らかにし、12月の市議会定例会に和解案を提出し全会一致で可決されていました。
市の上下水道局によりますと、今月25日、広島地裁福山支部で開かれた非公開の期日で双方が合意し、正式に和解が成立したということです。
市は「幼児が転落した際に自力で脱出するには難しい構造だった」「通路と水路の間には多数の隙間があり、柵やロープがなかった」「脱出用のはしごがなかった」として対策が不十分だったと認めたということです。
TSSの取材に対し福山市は「二度とこのような事故がないように改めて徹底していきたい」とコメントしています。
また事故後、市が取り組んできた水路やため池への転落防止柵の設置などの安全対策についても引き続き取り組んでいきたいとしています。
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