沖縄美ら海水族館はサメの人工子宮装置で生まれ、腹部が青く光るのが特徴の深海ザメ「ヒレタカフジクジラ」の雄の子1匹を期間限定で展示している。「出産」時は15センチだった全長が約18センチになり、4月で1歳を迎えた。ヒレタカフジクジラの長期飼育は世界初で、公開は6日まで。

 ヒレタカフジクジラは最大約50センチの小型サメで、腹部に小さな発光器がある。沖縄本島沖では水深約500メートル付近に生息する。

 子ザメは生まれる前、死んだ母ザメの子宮から胎仔(たいし)(生まれる前の状態の子)で取り出され、2022年4月から装置内で育成。装置には、サメの体液を参考に開発された人工羊水を使った。23年4月には通常の海水飼育に移行する人為出産に成功し、育てている。

 展示は、水族館内にある深海への旅「海のプラネタリウム」コーナーで。深海担当の高岡博子飼育員は「健康状態を維持するために期間は絞るが、珍しいサメをぜひ見に来てほしい」と来場を呼びかけた。(北部報道部・比嘉海人)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。