警視庁=本橋和夫撮影

 インターネットサイトの未払い料金名目で電子マネーをだまし取ったとして、警視庁捜査2課は18日、住所・職業不詳、吉田健人容疑者(28)を詐欺容疑で逮捕したと発表した。吉田容疑者は、警視庁が2019年に摘発したタイ中部パタヤを拠点とする特殊詐欺グループのメンバーとみられ、帰国後に大阪市内に潜伏していたという。

 逮捕容疑は、19年3月下旬ごろ、タイ・パタヤから福井県在住の60代女性に「有料サイトの未払い料金がある」などと虚偽の内容のメールを送り、電話をかけてきた女性に電子マネーのギフトカード計30万円分を買わせ、だまし取ったなどとしている。警視庁は認否を明らかにしていない。

 警視庁によると、吉田容疑者はタイの警察が事件の直後に、詐欺の電話をかける「かけ場」と呼ばれるグループの拠点を捜索した際に逃亡し、翌月帰国していた。警視庁は詐欺容疑で逮捕状を取り行方を追い、今月17日に大阪市内の交際相手の自宅で身柄を確保した。

 グループによる被害は19年1月から約3カ月間で約3億円に上るとみられ、これまでに28人が詐欺容疑などで逮捕されている。【遠藤龍】

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