沖縄戦の混乱で米国に流出したとされる歴代琉球国王肖像画の「御後絵(おごえ)」6点を含む文化財22点が県に返還されたことを受け、沖縄県那覇市の県立博物館・美術館で30日、お披露目式が開かれた。主催者あいさつで、玉城デニー知事は「米国内で発見された流出文化財が約80年ぶりに帰ってきた。この文化財を県民のよりどころとし、大切に保存・活用していきたい」と話した。

 来賓あいさつで在日米国大使館のフィリップ・ロスキャンプ広報・文化交流担当公使は「今回の返還に協力していただいた人々に感謝している。今後も同様の発見が続くことを切に期待している」と述べた。

 文化財返還のきっかけをつくったとして、元在沖米総領事館の広報・文化担当補佐官、高安藤さんに玉城知事から感謝状が贈られた。高安さんは「今回の御後絵の発見と返還は涙が出るほどうれしい。県からも感謝状を頂き、二重の喜びだ」と喜んだ。

 式典後は、3分割されたり、「尚清様」の墨書きがある御後絵など返還文化財が記者団に公開された。

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