刑務所の受刑者らが作った家具やシャツ、小物などを販売する「沖縄矯正展」が14日、沖縄県南城市の沖縄刑務所で始まった。同刑務所の他、全国各地の刑務所の受刑者が作った製品約9千点が展示販売されている。初日の14日には3千人近くが訪れ、にぎわった。15日までで、開催時間は午前10時〜午後3時。

沖縄矯正展の目玉、沖縄刑務所の受刑者が作った「南獄かりゆしウエア」=14日午後、沖縄県南城市の同刑務所

 会場にはシャツや革ベルト、木の置物、小型グリルなどが並び割安で販売されている。売り上げの一部は公益財団法人矯正協会(東京都)を通じて犯罪被害者支援団体に寄付される。残りは受刑者の報奨金になり、出所後の生活費などに充てられる。

 沖縄矯正展の目玉は「南獄」と銘打った、沖縄刑務所の受刑者が作ったかりゆしウエア、アロハシャツのシリーズ。函館少年刑務所(北海道)で作られている「マル獄」というブランドを参考に2020年から展開している。

沖縄矯正展で販売されている「南獄アロハシャツ」

 沖縄刑務所看守長の撫養(むや)一寛さん(45)は「製品が多くの方々に喜ばれることが受刑者の自信になり、再犯防止にもつながる。ぜひ足を運んでほしい」と呼びかけた。(社会部・豊島鉄博)

全国で人気を呼んでいる函館少年刑務所の「マル獄」シリーズの前掛け 神戸刑務所や千葉刑務所で作られた革靴。刑務所の受刑者らが製作した革靴は安価で高品質のため好評という 横須賀刑務支所(神奈川県横須賀市)で作られた固形石けん「ブルースティック」。汚れがよく落ちると評判のロングセラー商品で、コロナ禍で生産量が減少した一時期はネットで高額で転売されたこともあったという 沖縄刑務所の受刑者が製作したダストボックスや燻製機やバーベキューグリルとして使える器具 沖縄刑務所の受刑者が制作した守礼門をモチーフにした木の置物。パーツの一つ一つが手作り

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