長野・宮田村の小田切康彦村長(79)がパワハラ疑惑で辞職を表明した。調査を受けて辞表を提出した村長は、疑惑の一部を否定したものの、「公務員はダメ」発言については記憶があると認め、「表現が強くなった。心からおわび申し上げます」と謝罪した。

民間企業出身…村長就任から11年にわたり村の魅力発信も

豊かな自然と子育てのしやすさで、大手出版社の「住みたい村ランキング」で1位に輝いたこともある長野・宮田村。こののどかな村で、村長のパワハラ疑惑が発覚した。

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さらに、渦中の小田切康彦村長(79)が12日、辞職を表明する事態に発展した。

12日に辞表を提出した小田切康彦村長

宮田村・小田切康彦村長:
けさ、本日付の辞表を議長に提出いたしました。

パワハラとされた発言

パワハラとされたのが、職員に発したという「公務員は視野が狭くてダメだ」という言葉。

村のPRビデオに自らも出演

小田切村長は民間企業出身で、現在79歳。
2013年に村長に就任し、村のPRビデオに自らも出演するなど、11年にわたって村の魅力を発信し続けていた。

「辞めろと言われた」「書類を投げつけられた」などの訴え

パワハラなどの疑惑が浮上したのは、12月初め。
複数の職員から「辞めろと言われた」「書類を投げつけられた」「民間企業に比べて公務員はダメだと言われた」などの訴えがあったとして、調査が始まった。

長野・宮田村の顧問弁護士 長谷川洋二弁護士(12月2日):
火の気のないところに煙はたたない。加害者の方はうそをつく可能性があるという前提で、厳しくやるつもりでおります。

調査を担当した長野・宮田村の顧問弁護士

この日、村長を直撃すると、「職員に書類を投げつけたり、辞めろと言った記憶はない」とした一方で、「公務員はダメ」発言については記憶があると認めた。

発言の一部を認めた小田切村長

小田切村長:
(Q.民間に比べ公務員はダメだと?)それは言いました。記憶にあります。視野が狭いなと、そういう話はしました。

「本人がそうだと言えばそれはパワハラなんです」

ただ、パワハラに当たるかについては「これは本人の問題なんですよ。本人がそうだと言えば、それはパワハラなんです。私はそう思っています」と答えた。

2022年には公職選挙法違反との指摘も

小田切村長を巡っては、2022年の参議院選挙の公示日前に、特定の立候補予定者のチラシを職員に配ったことが公職選挙法違反に当たるのでは、との指摘も出ていた。

2022年参院選での行為が公職選挙法違反との指摘もあった

そうした中、議会最終日の12日、辞任することを明らかにした小田切村長。

12日の村議会最終日に辞任を表明

村の住民からは、「当然かなと思います。パワハラが事実であればね」「ちょっと残念です。そんなに特別問題じゃないのではないかと思います」など、様々な声が聞かれた。

離職の理由を語り謝罪した小田切村長

小田切村長は午後4時半ごろから会見に臨み、離職の理由を「部下の信頼がなければ組織を率いていけない。私の以前の会社からの信条でございます。よい仕事をしてほしいという思いが強くあり、表現が強くなったと思っております。今回のパワハラ、政治的問題で該当された方に、心からおわび申し上げます」と説明し謝罪した。
(「イット!」12月12日放送より)

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