避難者らと会話を交わしながらハサミをふるう坂田風雅さん(奥)=石川県珠洲市で2024年4月28日午後2時13分、深尾昭寛撮影

 能登半島地震で被災した古里の力になりたいと、石川県珠洲市出身で京都市在住の理容師、坂田風雅さん(26)が28日、珠洲市内の避難所がある飯田小学校を訪れ、髪を切ったり、染めたりするボランティア活動に取り組んだ。29日は同市内の緑丘中学校を訪ねる。

 坂田さんは地震発生後、月1回のペースで地元に戻っている。知人にハサミをふるう機会もあり、「少し髪を切るだけでも気分が明るくなった」などと喜ばれたことから、ボランティアを決意した。

 28日、坂田さんが飯田小の屋外に設置したテントで活動を始めると、避難者らが続々と訪ねてきた。坂田さんが手際よくカットなどをしていくと「男前にしてもらった」「気持ちいいね」とうれしそうな声が上がった。

 坂田さんは、珠洲市の若者らで作るグループ「能登半島地震~未来を担うわたしたちへ」に参加する。同グループは、復興への思いを珠洲市や同県能登町の100人が歌った動画を制作するなどしており、28日も仲間が手伝いに駆けつけた。

 坂田さんは「少しでも大好きな地元の力になれればうれしい。求められることがあれば、今後も力になりたい」と意気込んだ。【深尾昭寛】

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