線路越しに美しい富士山を撮影することができる山梨県富士吉田市で、線路内に立ち入るなど、危険な撮影をする外国人観光客が続出し、騒動となっています。
この記事の画像(19枚)実際に取材スタッフが現地を訪れてみると…。
取材スタッフ:
まわりに車などもいるんですが、線路内に入って写真撮影を行っています。
多くの人がマナーを守って撮影する中、線路内に立ち入り、ピースサインで写真を撮る外国人観光客とみられる人の姿がありました。
はじめは線路脇で撮影していた観光客が、アングルが気に入らなかったのか、線路内に立ち入り細い線路の上に立つと、警報器が鳴り遮断機が下りるギリギリまで、写真撮影している場面も。
増え続ける線路内の立ち入りに、富士山麓電気鉄道は、「非常に危険な行為」だとして、英語や中国語も併記した注意喚起する看板を設置。
線路と踏切の間には、黄色い剣山を置き、さらに人が足を踏み入れると「線路内は立ち入り禁止です」と自動アナウンスが流れるように対策しましたが、危険な行為は後を絶たないといいます。
取材スタッフも線路内で危険な撮影を行う観光客に、「危ないですよ!danger!」と声をかけますが、なかなか線路内から出ようとはしません。
出てきたところを、改めて話を聞いてみると…。
――立ち入り禁止の看板には気づいていましたか?
スペインから来た観光客:
よく見えなくて、気がつきませんでした。
スペインから来た観光客:
ただ写真を撮りたかっただけなんです。
――線路内に侵入するのは危険な行為だという認識はしていますか?
今はあります。遮断機が上がっていたので、中に入るのは大丈夫だと思いました。
スペインから来た観光客:
線路に入ることは良いこととは言えない。でも、良い写真を撮れる場所だと思う。
“コンビニと富士山”道路横断止まらず
富士山の撮影スポットを巡ってのトラブルは、ほかの場所でも…。
山梨県富士河口湖町にある、“富士山とコンビニのコラボ”が撮影できる人気スポットでは、観光客のマナー違反が相次ぎ、今年5月、歩道に幅20m、高さ2.5mの黒幕が設置されました。
その後、台風の接近に伴い、飛ばされる危険性を考慮し撤去。
観光客も落ち着いたため、黒幕の再設置はしていませんでしたが、富士山が“雪化粧”の季節を迎え、再び観光客が増加しています。
タイから来た観光客:
富士山は美しいと思います。ここは日本で有名な場所なので、ぜひ来たかったんです。
マナーを守って写真撮影を行う観光客がいる一方で、一部観光客による危険行為も再び見られるようになり、町は対策として現地に警備員を配置しましたが…。
警備員「NO!NO!NO!」
観光客「Sorry,Sorry」
警備員の制止も聞かずに、子供を連れて危険な横断をする観光客の姿も…。
――外国人が多いですか?
警備員:
9割が外国人だと思います。1割も日本人いないかなって感じですね。
――横断歩道を使わない方は多いですか?
全然いますね。私がダメだよって言って誘導しない限り、全員渡ります。注意して、直してくれる方もいるけれど、やっぱり知らん顔して通っちゃう人も全然いるので、ルールを守ってもらえてないような状態です。
こうした事態を受け、富士河口湖町は新たな対策として、コンビニ前の歩道沿いに、高さ80cm、長さ3mの柵を2つ並べて設置するほか、警察と協議し、横断歩道を目立つ色に変更することなどを検討しています。
「異国に来たらその国のルールを守る」
MC谷原章介:
海外の人にも注目されるような撮影スポットが、住宅地の中にできてしまった。皆さん横断してはいけないことがわかっていても、ついつい周りがやっているから、自分もいいやとなってしまっている現状は、地元の方にとっても観光客にとっても危険ですよね。
サヘル・ローズ氏:
ちゃんとルールを守っている方もいるわけじゃないですか。でも、一部の方にとって自分の国だったら道路を渡ることだったり、線路に入ることが普通だったのかもしれないけれど、異国に来たら観光面でその国のルールだったり、マナーを守らなくてはいけないですし、事故があってからでは遅いじゃないですか。ですから、もっと周知してもらったり、いろんな言語で看板を立てるとか、そういうところで今後模索していかなくてはいけないのかなと思います。
MC谷原章介:
ひとたび事故が起きたら、こういう景観のこういう場所を使うこと自体ができなくなるかもしれませんからね。
(「めざまし8」12月3日放送より)
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