通販サイトで購入した商品の返金手続きをしていたはずが、逆にお金を奪われるという被害が起きました。
悪用されたのは、電子決済アプリです。
今のご時世、一体何を信じればいいんでしょうか。
その巧妙な手口を被害者の方が語ってくれました。
実際のやりとり:
電子返金はpaypayのみ対応しています。解除コード:99000
決済アプリにコードを入力すると、東京ディズニーリゾートチケット購入名目の9万9000円分の支払いが行われていたのです。
被害に遭った池田さん(仮名):
なんでディズニーランドが出てくるのってパニック。
被害に遭った女性は、通販サイトで購入した別の商品の返金の手続きをしていたつもりが、ディズニーチケットの購入名目の画面に誘導され、知らないうちに9万9000円を送金させられていたのです。
今回、悪用されたのは、多くの人が日常的に使う電子決済アプリです。
いま多発する電子決済アプリを悪用した詐欺に遭遇した女性が、その手口を語りました。
茨城県に住む40代の池田さんは、欲しかったキャラクターのぬいぐるみをネット検索し、ある通販サイトで売られているのを発見。
被害に遭った池田さん(仮名):
見たこともない通販サイトだったが、ちゃんとしたサイトなんだろうと思って信用して購入しました。
何も疑うことなく、購入代金6635円を振り込み入金。
ほどなくして「先日ご購入頂いた商品は、現在一時的に欠品しております。代わりを受け入れていただけますか?」などといった内容のメールが届きました。
池田さんが連絡し、速やかな返金を依頼すると「税関の問題でです。現時点では銀行カードでの返金には対応しておりません。提供してください」との返答が。
不自然な日本語が見られるものの、池田さんはこの時点では不審は感じなかったといいます。
相手は電子決済で返金を試みるものの、何度もエラーが出てしまうと主張。
すると今度は、会社名のアカウントの男がビデオ通話をするよう求めます。
通話しながら読み取るよう促されたQRコードにアクセスすると、電子決済アプリ上の「東京ディズニーリゾートオンライン予約・購入」と真偽が不明な画面が出てきました。
被害に遭った池田さん(仮名):
いや、これ返金じゃなくてチケット代を引き落とす画面じゃないですかと聞いた。「エラーばかりで送金できなかったからちゃんと動くかどうか確認するだけで商品の代金と一緒にお返しします」と言われた。
そして解除コードを打ち込むように促されますが、実はこの解除コードとされた「99000」は9万9000円の送金額。
詐欺グループ側は送金サービスを巧妙に悪用し、池田さんは業者側が仕込んだディズニーチケットの購入名目の支払いをさせられてしまったのです。
担当者は、商品返金代と9万9000円のディズニーチケット代をまとめてネットバンキングで返金するので、今度は7桁のコードを入力するように指示。
そこで池田さんは詐欺と確信し、問い詰めたといいます。
すると「詐欺じゃないよ!!警察に連絡したってお金は返ってこないよ!」と言われ、結局、その後は会社側と連絡がつかず、池田さんは10万円余りをだまし取られてしまいました。
国民生活センターによりますと、2024年に入り、この電子決済での返金詐欺による被害は急増。
2024年6月は、過去最多の522件に上っています。
悪用されてしまったPayPayは、対策を続けています。
疑わしい相手に送金をする際に警告メッセージを出すなどの対策をしていて、見知らぬ人とは送金などのやり取りをしないよう注意を呼びかけています。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。