福岡県水巻町で去年6月、当時52歳の女性が殺害され通帳などが奪われた事件について、強盗致死などの罪に問われている女の裁判で、検察は女に懲役27年を求刑しました。
強盗致死などの罪に問われているのは福岡県北九州市小倉北区の無職、岡村恵美被告(48)です。
起訴状によりますと岡村被告は去年6月、水巻町の町営住宅で、知人の辻和美被告(52)と共謀し辻被告の姉、つぐみさん(当時52)に催涙スプレーをかけた後、首を絞めて死亡させ、通帳を奪ったなどとされています。
事件現場にはいなかったとされる岡村被告は初公判で「共謀していません。無罪です」と起訴内容を否認していました。
最後の審理となった28日、検察は岡村被告から辻被告へ送信されたこれまでのメッセージなどから「岡村被告が和美被告より上の立場であり、見下していることも明らか」と指摘しました。
その上で「心理的に上位の立場であることを利用し、実行犯を担わせ、自らは手を汚さず大半の利益を得ていて狡猾」などとして、岡村被告に懲役27年を求刑しました。
一方、弁護側は「マインドコントロールを受けていたのは岡村被告」と反論し、「20年もの間、辻被告に脅され、何かを合意して行う関係ではなかった」と説明して強盗致死について無罪を主張しました。
裁判の最後、裁判長などに対し、岡村被告は「家族・友達を守るために従い続けてきました。私は解放されたいです」と訴えました。
岡村被告への判決は12月12日に言い渡されます。
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