飯塚幸三受刑者(中央)を立ち会わせて実況見分する警視庁の捜査員ら=東京都豊島区で2019年6月13日午前11時20分、佐々木順一撮影

 東京・池袋で2019年に母子が死亡した暴走事故で、事故を起こした飯塚幸三受刑者(93)が死亡していたことが関係者への取材で判明した。死亡したのは10月26日だったという。

 事故は19年4月19日に発生した。東京都豊島区東池袋4の都道で、飯塚受刑者が運転する乗用車が交差点に進入。松永真菜さん(当時31歳)と長女莉子ちゃん(当時3歳)がはねられて死亡し、9人が重軽傷を負った。

 自動車運転処罰法違反(過失致死傷)に問われた刑事裁判で、飯塚受刑者は無罪を主張。東京地裁は禁錮5年(求刑・禁錮7年)の実刑判決を言い渡し、21年10月に収監された。

 真菜さんの夫の松永拓也さん(38)は25日、X(ツイッター)に、「妻と娘は、本当に無念だったと思います。『天国で真菜と莉子に会えたなら一言謝ってほしい』という思いはあります。しかし、それ以上に強い感情は抱いていません。彼が刑務所で最期を迎える結果となってしまったことに胸が痛む思いもあります」と投稿した。【加藤昌平】

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