ウクライナ東部ドネツク州のロシア支配地域で訓練するロシア軍兵士=1月31日(AP=共同)

ロシアのオンラインメディア「ビョルストカ」は26日、ウクライナ侵略に従軍した後に帰還した元兵士が、殺人や傷害致死事件、交通事故などにより過去2年間で少なくとも市民ら107人を死亡させたと報じた。殺人事件の多くは、一定期間の従軍と引き変えに恩赦で釈放された元囚人による犯行だったという。

ビョルストカは、集計は報道や裁判記録など公開情報のみに基づくもので、実際にはさらに多いのは確実だとした。

ロシアはウクライナの前線に送る兵員を確保するため、恩赦による釈放を見返りに凶悪犯を含む多数の囚人を軍に勧誘した。今回の報道は、恩赦で釈放された元囚人らが帰還後に露社会の治安を悪化させている実情を浮き彫りにした。

ビョルストカによると、帰還兵が起こしたことが確認された殺人事件は計55件で、被害者は計76人。うち36件が元囚人による犯行だった。帰還兵による傷害致死事件も18件あり、18人が死亡。さらに、帰還兵は交通事故で11人を死亡させたほか、薬物事件でも2人を死亡させたという。

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