スマートフォン(イメージ)=iStock

 大阪府警は26日、府内在住のパートの60代女性がネット交流サービス(SNS)上で通話相手と互いのスマートフォンの画面の内容を共有できる「画面共有機能」を使った特殊詐欺被害に遭い、少なくとも計8250万円をだまし取られたと発表した。府警は、女性の被害額は1億円を超えるとみている。

 府警特殊詐欺捜査課によると、女性は今年1月、警察官や検察官を名乗る人物らから「あなたの契約したスマホが詐欺事件で使われた。身の潔白を証明するために資産を調べさせてほしい。従わなければ口座を凍結する」などと電話があった。女性は「自身の口座が凍結されれば生活できなくなる」と思い、指示に従った。

 この人物らはSNSで女性と通話し、画面共有機能を使って複数の暗号資産口座などの開設方法を指南。女性はいずれもこの人物らに言われた通りのパスワードで口座を開設しており、今年2、3月に計9回にわたって入金を繰り返したという。女性はその後、この人物らと連絡が取れなくなり、警察に相談してだまされたことに気付いたという。【二村祐士朗】

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