今、話題のニュースを詳しく解説する急上昇ニュースのコーナーです。今回は関東地方で相次ぐ「闇バイト強盗」を受けて、狙われないための防犯対策についてです。担当は森岡記者です。
(森岡紗衣記者)
「関東地方で「闇バイト」が関連しているとみられる強盗事件が相次いでいます。その闇バイトの実態がこちらです。
これは一例ですが、SNS上で「高額バイト」「安全」などと書かれた闇バイトに応募すると、犯行グループから連絡が入り、秘匿性の高いメッセージアプリをインストールするよう要求されます。このアプリは設定した時間になるとメッセージが自動的に消えるようになっています。インストール以降のやり取りはこのメッセージアプリを通じて行われ、秘匿性が守られるようになります。
そして、「アルバイトをするための登録情報として必要」などと言葉巧みにマイナンバーカード、保険証などの身分証明書を送るよう要求されます。ここで個人情報を送信した後に具体的な仕事内容が伝達されるため、この時点で「これは犯罪だ」と気が付いて拒否しようとしても、犯行グループは入手した個人情報をもとに「自宅に押し掛けるぞ」「家族を狙うぞ」などと脅迫してくるため、一度応募してしまうと、ほぼ強制的に犯罪行為に加担してしまうという構図になっています」
(岸下恵介キャスター)
「この構図が出来上がっているというのが怖いところ。関東地方だけなんですか?」
(森岡紗衣記者)
「犯行グループは「闇名簿」と呼ばれる不正に流出した個人情報から作成されたリストのようなものを犯行に使用しているため、岡山・香川でも決して他人事ではありません」
(岸下恵介キャスター)
「いつどこで流出しているかわからないからこそ、どこで(事件が)起こるかわからないですね」
(中塚美緒キャスター)
「自分の個人情報が流出しているかもしれないと思うと、なおさら防犯対策が気になります。どうしたらよいか」
(森岡紗衣記者)
「強盗に狙われない家にするにはどうすればいいのか、防犯のプロに話を聞きました」
岡山市中区にある防犯・防災機器の販売や施工などを行うセキュリティハウスです。社長の小野真人さんに強盗に狙われやすい家の特徴を聞きました。
(セキュリティハウス 小野真人社長)
「周囲の人がすぐに駆け付けられない一軒家や(周囲が)暗い家、防犯設備のない家、塀の高い家は中に入って犯行を及ばれると周りの人が気付かないので危険」
犯行グループはこれらの特徴を確かめるために、狙った家に下見に行き、闇名簿をさらに更新していきます。
(セキュリティハウス 小野真人社長)
「家族構成や行動の時間帯、その家が防犯対策をしているかどうかの下見をしてから犯行を行う」
周囲を歩いて家の状況を確認したり、時には業者を装って訪問するケースも・・・。犯人に防犯対策をアピールすることが大切だといいます。
(セキュリティハウス 小野真人社長)
「ここに入ったら捕まるかもしれないと感じさせることが重要。防犯カメラや光るもの、音が鳴るものなどメッセージ性が高いものは泥棒が嫌がるので(防犯対策を)強く押し出した家が狙われにくい」
セキュリティハウスが独自に開発した防犯用のLEDビーム。玄関先などに設置することで防犯対策を行っていることをアピールすることができます。
そして、最も効果的なのが防犯カメラです。
最新のAI機能が付いた防犯カメラは、あらかじめ設定した区間に人が出入りした場合、約50メートル先までカメラが自動で追尾します。他にも太陽光パネル付きで電源のいらない防犯カメラなど、それぞれの環境に合わせて使用できる防犯カメラが増えています。
(セキュリティハウス 小野真人社長)
「ここは(防犯対策を)やっていると泥棒にメッセージとして伝えて、狙われない環境を作るということが大切」
(岸下恵介キャスター)
「防犯対策が進化していると感じましたが、ポイントとしては犯人が嫌がる対策というのを一つ一つやっていくということですね」
(中塚美緒キャスター)
「どんどん最新技術が出てくるのはとてもありがたいことですが、ダブルの抑止力として、我々も目視を行うなど、意識を持ったうえでの対策が必要になってくると感じました」
(森岡紗衣記者)
「改めて、強盗に狙われないためのポイントがこちらです」
■防犯対策のアピールを
強盗は狙った家には必ず下見をします。その時に、防犯カメラや防犯シールなど目につきやすい防犯対策があると「ここに強盗に入ると捕まるかもしれない」といった抑止力が働きます。また、下見の際には鍵の閉め忘れや普段よく空いている窓がないかなどもチェックされています。例えば玄関先に置いた植木鉢の下に鍵を置くという人もいるかと思いますが、そういう行為は危険。日頃から戸締りなどを(対策を)しっかり行うようにしましょう。
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