冬タイヤへの交換時期を迎え、増加するのが「車輪の脱落事故」。東北では2023年度、41件の脱落事故が発生し、そのうち40件は「左の後輪」が外れた事故だった。山形では、大型トラックを対象にタイヤのゆるみをチェックする街頭点検が行われた。

車輪脱落事故は11月と12月に多い

11月5日、山形・東根市関山の国道48号で、通行する大型トラックのタイヤのボルトやナットの「ゆるみ」の点検が行われた。

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国の調査によると2023年度、大型トラックの車輪の脱落事故は東北が全国で最も多く、41件に上った。車輪の脱落事故は、冬タイヤへの交換が増える11月と12月に特に多く発生している。そして、タイヤの脱落にはある傾向があるという。

2023年度、東北で発生した41件の脱落事故のうち、「右の後輪」が外れた事故は1件。一方、「左の後輪」が外れた事故は40件と、左右の車輪で40倍の差が出た。

左右で負荷違う 脱落は死亡事故にも

国交省によると、その理由は、右折時と左折時のタイヤへの力の加わり方の違いにあるという。

左折は回転半径が小さいため、左後輪のタイヤにはねじれるような負荷がかかる。
そして右折は回転半径が大きく、スピードが出たまま大回りするため、遠心力により左の後輪に大きな負荷がかかる。

右折も左折も、右後輪に比べて“左後輪にかかる負荷が大きい”ことが、脱落が40倍も多い理由だという。

国土交通省・山形運輸支局の志田憲昭首席陸運技術専門官は、「タイヤが大きく100kg近くあるので、外れて人にぶつかると死亡にいたることもある。十分注意していただければ」と呼びかける。

車輪の脱落を防ぐためには、タイヤ交換をした後、特に「左の後輪」を中心にゆるみを確認するなど日々の点検が大切だ。

(さくらんぼテレビ)

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